ゲスト:Shi6go(旧称:静) インタビュワー:某Y氏
―――本日は、連絡事項等を相方のまるのさんに任せっぱなしで、実在する人物なのか
大いに疑われている主宰兼脚本担当のShi6goさんにお越し頂きました。
あの すみません、出会い頭に お尻触るのやめてもらっていいですか?
…!! つねるのはむしろだめですよ。したり顔やめてもらえます?……改めまして、
はじめまして、Shi6goです。生きてます。今日は、宜しくお願いします。
―――企画発表から丸4か月。ようやく初作品完成ということで、まずは おめでとう
ございます。…ところで、
言葉に物凄く棘を感じますが、ありがとうございます。
……「ところで」と言った後に ここまで見事に黙りこくる人は初めて見たかもです。
―――キャストの方から送られて来た音源を初めて聴いた時どう思われましたか?
「うわ、キャラが自分で喋ってる!」
―――ご存じないかもしれませんが、キャストの方が声を当てられています。
いえ、キャストの方から届けられた音源を初めて聴いた時に思わず零れた台詞なんです。「創甫が、栞が、栞のお母さんが、子供時代のそうすけとしおりがここにいる!すごいすごいすごい!」と、隣にいる まるのさんの背中をばんばん叩きながらはしゃいでしまいました。
非常に演技レベルの高いキャストさんに集まっていただけたことにガッツポーズをした一方で、やばいな…脚本力負けしてないかな、そんな不安も抱きました。未だに、この方々に自分の書いた台詞に声をつけていただけた喜びを噛みしめています。本当にありがとうございます。エキストラの方も含めて皆さん一人一人に感謝の気持ちを伝えたいです。まずは…
―――長くなりそうなので、話題変えますね。
え、ちょっ…
―――あー、もう無駄ですよ(笑)。頑張って色々喋ってくれてますけど私が載せないから意味ないので!!(どや顔)
あなたの目的が解らな過ぎるのは最早諦めるとして、さっきのコメントを途中で切るのは
キャストさんたちにも失礼過ぎではありませんか? 謝っていただけま…
―――きっと沢山あると思いますが、作品を完成させたことで気付かされた展開や演出上の反省点は?
無視ですか。そうですか。……こうすればもっと良くなった、ああすれば良かった…とか言い出したら切りのないことだと思うので、「良い点もまだまだな点も含めて、これが現在の燦魂です。それを受け止めてもらった上で、まだまだ進化することをお約束します!」
…で、どうでしょう?
―――脚本の内容については確実に言い訳したいところだと思いますが、解説でもします?
そろそろ真面目に怒ってもいい頃合いですよね?
―――ただ、でもね。内容の解説とか下手すると言い訳みたいだし、結局は「完成した作品が全て」なんだと思いますよ。だから、そういうの全部やめようと思うんです。言いたいことがあって、だけどそれを口で説明するのは違うと思うから作品にするわけですもんね。
言葉で語り尽くせるくらいなら、表現は不要ですよね。創甫にとって内面から響いてくる栞の声は改めて どういう意味だったのかとか、作品全体のモチーフとか、なんやらかんやら用意していたもの みんなみんな止めましょう。
そうですね。ただこれ、脚本家側のセリフじゃないですか? それと、凄く格好良いこと 仰られているんですが、あなた仕事なくなったけど大丈夫ですか?
…はい。でも その通りです。内容や展開上の解説はやめましょう。言い訳もしません。
―――物語最後の展開について、「都合良過ぎる」「奇跡だ」などと、私をはじめ多くの方に指摘されていますが、言い訳してください。
同じ人間同士ここまでコミュニケーションできないものでしたっけ…?
……何と言うか、物語の中くらい希望に溢れていてもいいじゃないかというのが持論です。だから、たとえ ご都合主義だと言われようが、創甫も栞も幸せになればいいんですよ。とか言いつつ、そのうち一筋の光も見えない物語をつくってしまったりするのかもしれません。
―――メインディッシュ(本編再生)のところに「お熱いうちにどうぞ」というコメントがありますが、それはつまり すぐに冷めてしまう程度の作品ということですか?
いやいやいや、既に聴いてくださった方も、創甫が下の名前でしか呼ばれていないこととか、それを受けての各務さんの存在とか、時間軸の矛盾とか…深読みしようと思えば色々深読みできたりできなかったりするので、「東京どこでもdoor」は冷めても美味しいですよ。
―――え? 結局は冷めるんですか?
あなたの発言がとうとう悪意100%で構成されてきましたので、そろそろお暇させて頂きますね。何処かの誰かに ほんのちょっとでも何か届いているものがあれば良いな、そんなことを願いながら、今日はこの辺で。次へと繋がる扉を開いて、次回作でお会いしましょう!